エレンの目的と真意についてです。
もうラスト近い雰囲気になってきたし、これでエレンの目的予想は終わり。
目的が地ならしだった、というのはもうひっくり返らないと思うし、さらにそれは「パラディ島、104期を守る」ためだろうけど、それがすべてじゃないだろうなと。
そこにもう少し別の目的もあるのでは。エレンの真意って何?ていうところも考察。
とくに、彼の言う「自由意思」の重要性について。
エレンの目的考察
ライナーの危惧した通り、始祖の力で地ならしを起こしたエレン。
「他人に自由を奪われるくらいなら、オレはそいつから自由を奪う」
彼がそういう性質だったから、進撃を継承したのか。進撃を継承する宿命だったから、そう生まれついたのか。
ともあれ彼は、何のために地ならしを実行しているのか。
その目的を少し整理して考えてみる。
1.パラディ島、104期を守ること
オレの目的は オレが生まれ育った
パラディ島の人々を守ることにあるしかし世界はパラディ島の人々が死滅することを望み
長い時間をかけて膨れ上がった憎悪は この島のみならず
すべてのユミルの民が殺されつくすまで止まらないだろう俺はその望みを拒む
壁の巨人はこの島の外にある すべての地表を踏みならす
そこにある命を この世から駆逐するまで123話「島の悪魔」
地ならしを選んだ理由の一つは、世界がパラディ島を滅ぼそうとしていたからですね。
すでにマーレが資源を求めて(戦士を使い)島に。彼の母を初め多くの人間が殺された。
「島の悪魔」という認識からも和平は非常に難しい。その現状から、地ならしという選択に至ったのだろう。
そしてもう一つ、「104期が他の誰よりも大事だったから」
地ならしを長期戦で行なうにはヒストリアを犠牲にしないといけない。それを避けたのが一つ。
そしておそらく、始祖を継承させることで104期を犠牲にすることもしたくなかった(104期以外に信頼できる人もいなかったんでは)。
お前らが大事だからだ 他の誰よりも…
だから… 長生きしてほしい
108話「正論」
そうなると、地ならしするとしたら、一回でケリをつけないといけないという理屈にはなる。
2.始祖ユミルの解放
そして始祖ユミルの記憶を見たエレンは、巨人の発端となった始祖ユミルの解放も目的になってるはず。
分からないのは、始祖ユミルが奴隷であることを終わらせる条件。
エレンの言い方だと、地ならしでこの世を終わらせないと解放できない、みたいな感じなんだけど・・。
彼女は今どうなってるんだろう。まだ始祖ユミルの意思が問われる時が来るかも。
あとはもう一つの大きな目的と思われる「巨人を終わらせる」とき、座標の始祖ユミルも終わる(=解放)ことになるかもしれない。
3.巨人を終わらせること
これは手がかりが少ないのですが、あるだろうと予想しています。
オレはやる オレの手で巨人が支配した二千年の歴史にケリをつける
115話「支え」
全ての発端となった巨人の存在。
マーレがユミルの民を兵器として利用しているのも、彼らが巨人になるという特性のゆえ。
全てが解決するわけではないにせよ、その巨人を終わらせるのは彼の大きな目的の一つだろうと。
もしかしたら、アルミンやファルコも長生きできるかもだし。
問題は、その方法。有機生物の起源ぽい生物が取りついていそうな、エレン始祖巨人を倒して終わるのか、それ以外か。
ただし、エレンはパラディ島を守る目的ありきで、途中でやられるつもりはないだろうと思う。
最後は座標で、エレンは自分(とおそらく座標の始祖ユミルも)を犠牲にして、巨人の存在を終わらせる、とかはどうかな。
エレンの目的の向こうにある真意を予想
エレンの目指す自由
この3つを通して、エレンが何を実現しようとしているのか。
それは、ユミルの民が奴隷として抑圧されることのない「自由な世界」でしょう。
そして、エレンはそのために、自分自身の「自由意志」に従うことが必要だと考えているのではないか。
だから、ミカサやアルミンはじめ、他の人間にもそうであってほしい、のではないかと。
なぜそう思うか。それはやはり、始祖ユミルに行きつく。
始祖ユミルに見る「自由意志」の大切さ
結局、始祖ユミルがその境遇から自由意志を持てなかったこと。
巨人の力があっても、自分の意思がなければ奴隷で居続けることしかできない。
もちろん、その大きな原因はエルディア帝国の権力者による抑圧。
しかし巨人の力を得た後も、彼女は自分の意思を持てなかった。それは彼女をスケープゴートにした他の奴隷も同じだった。
つまり、エレンは自由な世界のためには、一人一人が自分の意思に目覚める以外にないと考えているのではないか。
だから彼はまず、彼女の意思を問うた。
(繰り返すけど、それが地ならしになってしまうのか、変わり得るのかがけっこう大きな分岐点かとー彼女は世界を滅ぼしたいわけではないと思うし‥)。
このエレンの行動から、エレンの目指す自由が「敵を駆逐する」だけでなく、精神の自由=「自由意志」を基盤に据えるものに変化した(であることがはっきりした)という見方もできるかもしれない。
ただし、その結果として地ならしは発動されており、それは今のところ和平と共存できていない。
エレンの目的は、あくまで駆逐と終わらせること
おそらくエレンは、パラディ島とマーレの人間が和解するとか、その後の世界が一つになるとか、たぶん、そういうことを目的にしているわけではないだろうと思う。
つまり、彼は自分が討ちとられるように画策もしてないし、そういった心づもりではないだろうと(未来の記憶で見ている可能性はワンチャンあるかもだけど)。
あくまで、「この世から駆逐するまで」進み続けるという意思を貫徹する。
巨人を終わらせるはその後。
そういう考えで動いていると予想する。
残る疑問についてー自由の代償
もちろん、ここで問題なのは、そのエレン(と始祖ユミル?)の意思が他の人間の命と自由を根こそぎ奪ってしまうこと。
ここをどう考えているのかは、ちょっと想像しにくい。
あの、スリの少年に何と言ったのか、がカギになると思うが。。
「殺さなくては殺される」という描き方であっても、先制攻撃をしているのはエレン側というのもある。
(これは彼の性格から不自然ではないんだけど)もうちょっと、別の選択肢や、104期を信頼して話せなかったのかなと思ってしまう。ここは後でエレンの回想で何かが出てくるのかもしれない。そうせざるを得なかった具体的な何かか心情か。
エレンの目的と真意まとめー結末予想に向けて
エレンの目的はこれらであると考える。
1.パラディ島を守ること
2.始祖ユミルを解放すること
3.巨人を終わらせること
また、その真意は「自由な世界を作っていく」ことであり、少なくともユミルの民が個人の「自由意志」に従うことがその道であると、彼は考えているのではないか?ーその結果が、たとえ今の世界を破壊するとしても。
そこでミカサやアルミンの役割が出てくることは予想される。
3つ組んだ時に力を発揮するような感じかな。
エレンの意思だけでは足りないもの。
アルミンは頭脳に加え、それこそ「話し合い」に象徴される人との調和。ミカサはこれまで「力」だったけど、自立したうえでの愛になるのかも?
予想としては、全て破壊まではいかないんじゃないかな。。ミカサが討ち取って、巨人を終わらせるために座標に「いってらっしゃい」‥とかかな(でもこれだとありきたりかも)。
あ、一つ思ってるのは、あの「お前は自由だ」のカット。
あれはグリシャとエレンで・・今回の「自由意志」的に言えば、逆に「本当にエレンはそうだったと言えるのか」的なニュアンスもあるんじゃ?、と妄想してます。
あと一番気になるのは、エレンの葛藤がどのように描かれ考えさせられるか。変な趣味かもしれないけど(^^;その辺りで心をえぐられるようなものが見られれば、個人的には満足。
この作品がどこまでの傑作になるかは、そこによるのではないか?とちょっと思ってる。
コメント
わかります
心えぐられたいですよね、傑作になるかどうかそこで決まる
そうですよね、そう思うのです。
想像しすぎないようにと思いつつ、期待しています。
はじめまして。
色々な所の考察サイト見てますが、ここが1番納得がいく内容で、読み耽ってしまいました。今後も更新楽しみにしております。
特に共感した所が、エレンの意識(目的)の考察で、説得された所で止める気もなければ、大人しく殺られるつもりもない。という所です。色んな考察ありますが、エレンの地ならしに関して、理解は出来ても、本当にそれでいいのか?というのがあり、諫山先生がどのように決着を付けるつもりなのか皆目検討がつかなかったのですが、始祖ユミルの解放がキーになってくるのでは?という考察にはっとさせられました。
心抉られる展開、進撃の巨人ファンなら誰しも少なからず期待していると思います。
コメントありがとうございます。そう言っていただけるとうれしいです^^。
当たってるか外れてるかは別としてですが、作品を深く楽しみたいし、そんな風に思ってる人に楽しんでもらえたらいいかなと思ってます。
今年中に終わりそうな勢いですが、ここからが本当の見どころだと思うので楽しみですね。