69話でヒストリアに殴られ、なぜか笑顔で「お前ら、ありがとうな」と言ったリヴァイ。
ここ、分かりにくいですね。正直ずっと意味がピンと来てませんでした。
この前のシーンが、例のケニー死亡の場面。それが影響してるのは間違いないはずですが。。
最近、作者のインタビューを見かけて、ようやく、この時のリヴァイの心情が理解できました。
ケニーとのやり取りが、このセリフのカギだった
瀕死のケニーとのやり取り。ケニーが自分の叔父だったことが分かった場面について、作者のインタビューから。
彼が死の間際になった時に、ようやくケニーへのわだかまりが解けたと。これはリヴァイにとって一つの通過儀礼だったんでしょう。
ー進撃の巨人ANSWERS p87ー
また、リヴァイにとって育ての親であるケニーから認めてもらいたいという想いもあったはずで、注射器を託されたことでその想いが満たされた、とも。
たしかに。ケニーのことを親かもしれない、と思っていたようだし、実際何だったか、どう思ってたか、それは引っかかるでしょう。そこが解消されて満たされた。
さらに、
ケニーが「みんな…何かの奴隷だった…」と語り、リヴァイに「お前は何だ!?」と問い掛けた時に、リヴァイ本人もそれに気付くんです。自分も自分の力に対する奴隷だったと。「英雄にならなければいけない」という義務感ですね。
ー進撃の巨人ANSWERS p168ー
「お前は何だ!? 英雄か!?」このセリフの時に気づいたんですね。
そういう義務感があったのは意外でしたが、作者の話なんで間違いないですね(;^_^A
力があるからこそ、それだけの責任もある。無意識のうちに自分に課していたんでしょう。
というわけで、ここまで見ると、リヴァイの心情はなんとなく想像できる感じがします。
リヴァイの笑顔と「お前ら、ありがとうな」の意味
まずリヴァイはこの時、ケニーに関する長年のわだかまりが取れて安らかな気持ちだった。
さらに、「英雄にならなければいけない」という自らの義務感に気づいた。
気づいただけでも大きいが、そこに自分を「英雄視しない」仲間の存在があった、ということ。
その前のマルロの「リヴァイ兵長…。本物だ…」はリヴァイを完全に英雄視していました。これがふつうの見方だったでしょうからね(となると、これもワザと対比させてますね)。
というわけで、なぜか知らないがヒストリアに殴られての、「お前ら、ありがとうな」。
*マンガでは、リヴァイがかなり強引なので、ヒストリアが仕返しする理由がありますね。アニメではそこが少し弱いが、いずれにせよリヴァイにこんなことできるのは彼らくらい。
プレッシャーから解放されて、この仲間となら素の自分でいることができるでしょうね。
リヴァイのようなヒーロー的存在にも、きちんとこういった普通の人間らしさを織り込んでるのもいい。けど、これはかなり分かりにくかったわ。
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