最近、エレンの目的が地ならしか、ヘーロス再来か、少し迷ったところもありました。
ただ少し振り返ってみて、自分はやはり、キホンは「地ならし+巨人を終わらせる」だろう、と予想します。
自分の印象では、この作者は読者の斜め上を行くのだけれど、後から読むと「あーそう書かれてたな」というのをきちんと出している。
それを180度ひっくり返すことはないんじゃないかな、と。
エレンの100話前後の言動から、彼の目的と真意を予想
まだしゃべってた頃のエレンの言動から、彼の目的を考察します。
123話で仲間の前から姿を消したエレン。
和平は無理と判断して(未来の記憶も見ているか?)、ひとりでマーレを奇襲しに来たのがこのライナーとの場面になる。
まずこの時は時間稼ぎと、最終的にジークを使っての地ならしのためだった、と推測。
この奇襲をしないと、早々にパラディ島が攻め込まれるという認識から。
ヴィリーとエレンの共通点‥生への意思
100話の場面に戻る。
今見るとヴィリーのセリフは、ジークとエレンの両方にかかってたんですね。
彼は両方の気持ちが分かる人間だった。
エルディア人の生の否定(罪の意識)vs.生きたいという意思。
「私がこの世に生まれてきてしまったから」
ほんの少し、エレンとはニュアンスが違っているのが、彼の心情と立ち位置を表している。
この時は、読んでてヴィリーの真意が分かりませんでした。
同じユミルの民のパラディ島のことを気にしてないのかな?と思ったんだけど。
その後の展開から、おそらく、タイバー公は普通に「地ならし」の脅威からマーレと世界を守ろうとした、のだろうと踏んでます。
このエレンの表情が印象的。
ヴィリーも自分と同じであると、改めて感じているように見える。
*追記。そしてもしかしたら、このヴィリーの言葉で最終的に進む決意をしたのかな(ベルトルトの覚悟も思い出す)。
ライナーとエレンの共通点‥自分の意思で選んでいる
そして、このライナーに対する、「やっぱりオレは…お前と同じだ」
この意味を考えてみます。
ここに至るまでのライナーのセリフはこんな感じ。
マルセルが食われて、アニとベルトルトは引き返そうとしたのに、自分は作戦を続行させたこと。
それは、自分の保身もあるが、何よりも「英雄になりたかった」こと。
(*これ自分のためでなく、母親のことを考えてるのが、なんともつらい場面でもある)
「英雄」はエレンとは無関係だが・・「俺は英雄になりたかった」。
その次のライナーのこのセリフ。
あれは…時代や環境のせいじゃなくて…
俺が悪いんだよ
お前の母親が巨人に食われたのは俺のせいだ!!
エレンは、ここに対して「同じだ」と言ってるように思います。
ライナーは確かに任務もあったけど、あのとき帰ろうとしなかった自分がいたことを認めていますね。
(理由はともかく)あくまで、選択は自分がしたんだと。
ということで、エレンはこの行動(マーレに来て奇襲する)も自分の意思で選択してるという意味で、「オレはお前と同じだ」と言っているのだろうと。
ライナーとの違いは、「オレは進み続ける」という点。
なんか、当たり前のことを言ってるような気もしますが、もう少し。
進み続けるエレンの真意
ここまでで分かるのは、エレンは
①壁の外も、基本的には同じ人間であると分かっているーいい奴もいれば悪い奴もいる。そして、時代や環境に翻弄されている。
*ユミルの民は「人間」扱いされてないので、そこに違いがあるかもしれない。そして、ここで見た3人(エレン、ヴィリー、ライナー)はいずれもユミルの民。皮肉というか悲劇的な話です。
②ただし、オレはその中で「自分の意思で」進み続けるんだと、宣言している。
このエレンの言葉や表情にウソはないだろうと思う。
一つ気になるのは、ヴィリーの「我々は強大な敵を前にすれば一つになれるはずです」。
これを「ヘーロス再来」の伏線として解釈することもできる。
エレンが悪を演じて世界を一つにしようとしていると。
ただ、やはり改めて、自分はこれはないと予想する。
かつてエレンが、ピクシスにこう聞かれた際の言葉。
その時に誰かが言ったそうな
もし人類以外の強大な敵が現れたら、人類は一丸となり争いごとをやめるだろうと…
お主はどう思うかの?
「ずいぶんと呑気ですね…あくびが出ます」。
こう言ったエレンが「強大な敵」になろうとするかな。
そして、今回見た場面も含めて、エレンは一貫して仲間を守るために敵を駆逐している。
「戦え戦え」。
マーレを奇襲した後のエレン。
少なくとも、この時点では、エルディアを守るために戦う以外の道は見出していないように見える。
もちろん、戦った上で和平かもしれないのだが、現状でそれが可能なのだろうか?
*世界の人々から見たパラディ島
洗脳もあるけど、実際にエルディア帝国の支配もあった歴史。
世界の人々から見た、ユミルの民のイメージを推測してみる。
巨人の力を使って世界を支配したことのある「悪魔」。
↓
ヴィリーの演説で、145代フリッツ王でなく「エレン」こそが地ならしを起こす悪魔、となった。
↓
その場で、エレンがマーレ軍と民間人を殺害する。仕方なく調査兵団も加わり、アルミンも軍港を破壊し同じく民間人も巻き込む。
↓
エレンが「地ならし」を宣言し、地ならしに見える壁の崩壊を起こした。☚今ここ
もし、彼がユミルの民に討たれたとしても、もし、巨人の力を無くしたとしても、もし、パラディ島の資源の問題がなかったとしても、、もうユミルの民に対する恐怖と憎悪は解消されないんじゃないか‥と思ってしまう。
少なくともエレンは、そういう認識で動いている、と予想する。
(もうちょっと、作戦を練られなかったのか?とは思うけども、流れとしては)
エレンの目的はパラディ島を守ること
ライナーのエレンへの問いかけ。
なぜ足掻く?
お前は何のために戦っている?
何のために…?エレン…俺はもう終わりにしたい
俺とお前のどこが同じなんだ?117話「断罪」
同じなのは、自分の選択で行動している、と認めていることかな?。
「何のために」は・・。
まずはもちろん、ミカサやアルミン、104期という「仲間を守る」こと。
「ユミルの民」を守るというのもあるだろうが、ここに比べると優先度は低くなるかも。
なので彼の「地ならし宣言」通り、エレンは「パラディ島」を守ることを選んだのだと予想。
オレの目的は
オレが生まれ育ったパラディ島の人々を守ることにある123話「島の悪魔」
さらに、エレンの目的としては、「徹底的な地ならし」であると予想する。
*ただし、あれだけ整列して行進させてるので、レべリオは避けることができるかも。
もう動いてしまった以上、中途半端に止めると反撃を食らうだけ(秘策でもないかぎりー秘策はないと見る)。
そして、将来に遺恨を残さないために。
もちろん、これでホントに遺恨が消えるのか、この通りになるのかは別問題。
おそらく、エレンの思惑通りにはいかない気がするけども。
あともう一つは、巨人を終わらせること。
巨人が支配した今までの歴史を終わらせ、おそらく、、今後生まれてくる子が自由に生きられる世界にすること。
今のところ、そのためには世界を破壊するという覚悟でいるように思える。
オレはやる
オレの手で巨人が支配した二千年の歴史にケリをつける115話「支え」
あとは、始祖ユミルをはじめとして、抑圧され自由を奪われてきたユミルの民の解放。
つまり、壁巨人と始祖ユミルの救済(壁巨人はいいとして、始祖ユミルはまだ座標にいるはずなので、ここがどうなるか)。
始祖ユミルの意思と食い違う可能性もあるかもしれない(ここにやたらこだわってますが^^;まあすべて空想の可能性)。
可能性が高いと思うのは、始祖ユミルと自分を犠牲にして、巨人を終わらせる‥かな。
希望的観測だけど、コニー母はこれで復活してほしい。
そして「自由意志」の意味とは?
この予想では、エレンはあくまで良い?人間にはならない。
普通に考えて、この抑圧の解放の仕方は破壊的。ただ、「殺すか殺されるか」という状況なので、成立はしてるとも言える。
そして、あえてそういう展開を初めから構想してるのではという気がしてならない。そこに、「考えさせる何か」があるんじゃないかなと。
ここはかなり推測になるけども、それが、時代や環境に翻弄される中での、「自由意志による選択」。
善と悪という軸ではなく、これを突き詰めることの意味が、今後さらに描かれていくのではないか??
「個と全体」で言えば、あくまで「私の意思」を優先した選択。
たとえば‥
エレンが、「エルディアやユミルの民」でなく「生まれ育ったパラディ島」を守ると言ったのも、そんな意味が込められているのかもしれない。
つまり、人種や国といった作られた枠ではない意思、という意味で。
グリシャからエレンの進撃の継承場面も「選択」がキーになるのでは?。
エレンに自由を与えたグリシャの意思が、そこにあったのではないかと最近思う。
とりあえず、、他には思いつかないので、外れても悔いはなし。
予想の大枠は、やはりこの選択でいくことにする。
コメント