エレンのこのセリフの意味をあらためて
なぜならオレ達は 生まれた時から 皆特別で 自由だからだ
73話「はじまりの街」
このセリフも、なかなか意味が深い。
ここに行きつくまでの、エレンの心の動きを見てみると、特殊な状況での不安を乗り越えるエレンの成長が見て取れます。
この言葉に至るまでの、エレンの成長
なぜか自信のないエレン
自分が「特別ではない」ということで、よく悩んでたエレン。
「特別でなくてはいけない」というのは、つまり自分への不信感。
なぜ、彼はこうも「自信」あるいは「自己肯定感」が低く見えるのか^^;。
「自己肯定感(性格も)は遺伝と環境によってつくられる」、一般的に心理学ではこう言われます。
確かにまずそこは大きいでしょう、ただ、それだけではない。
エレンは、両親に愛されて育ちました(ジークと違い・・)。
訓練兵団でも、まったく落ちこぼれではなかったですね。同期で5位だったかな、むしろ上位。
自己肯定感は状況や目標によっても変わるよね
エレンがこんだけ自己不信に陥ったのは、もちろん、彼がおかれた状況が余りにも責任が重すぎて、自分を信じることが難しかったからでしょう。
人類の命運が左右されるわけですから(しかもまだ少年)。誰でも不安になりますね。
極端な例ではあるけど、「自信・自己肯定感」のあり方は、状況や直面している課題によって、変わってくるもの。
エレンが自信を取り戻すまで
1.そのままでいいと知る
このタイミングで、この話をキースから聞いたことも、エレンにとっては大きかったでしょう。
カルラは父性・母性、両方持った女性だったと思います。
少なくともこの子は…
偉大になんてならなくてもいい
人より優れていなくたって…
その次の回、ジャンとのじゃれあい(殴り合い)の前のセリフ。
それが最近わかったんだけど、オレは結構普通なんだよな
72話「奪還作戦の夜」
「特別じゃないといけない」というのが消えて、ありのままの自分を受け入れてますね。
ただし、それだけでは自信までには、なかなかつながらないこともある。
2.自分はそのままで「特別」であると知る
何で俺にはミカサやリヴァイ兵長みてぇな力がねぇんだって妬んじまった…でも兵長だってお前だって一人じゃどうにもならないよな…
だから俺達は自分にできることをなんか見つけて、それをつなぎ合わせて大きな力に変えることができる。人と人が違うのはきっとこういう時のためだったんだ
仲間の存在にも助けられ、ここに行きつきます。
(実際、彼はいろんな意味で特別ですが、気づかないときはそんなもの)。
足りないところを見るのでなく、人はそれぞれできることが違う。
そのことが自体が「特別」である。
特別とはー 他との間に、はっきりした区別があること。
特別(トクベツ)とは – コトバンク
ということで、人間はみな特別。
俺達を創った奴はこう考えた
いろんな奴がいた方が面白いってな僕たちは皆求められたから存在する
by オニャンコポン
あとは、、その特別さに気づき発揮できるかどうか。
エレンの例で言うと、
「特別でないといけない」という自己不信から解放されると、かえって自分が持ってるもの、強みが見えてくる。
つまり、「特別になる」ことはできなくて、ただ「特別である」と知るだけ。
そして、「自由を目指す」という同じ目的を共有している仲間の存在によって、自分の特別さの「活かしどころ」を得る。
ということが、できたのだと思う。
これは現実でも、全く同じようなことが言えるかと。
というわけで。