125話の中で、特にアニついて。
ちょっと(自分には珍しく)割と空想でなく考察できそうに思ったので。
以下について考えてみます。
- 父が実父か養父か問題。
- 父の掲げていた「理想」について。
- 「また同じことをやる」の意味とアニの今後。
*最初書いた時は、「父は養父」「理想はエルディア復権ではない」と思ったのですが、その後で「父は実父」「理想はエルディア復権」の可能性が十分あると思ったので、あとで後者のパターンを追加してます。
125話でのアニについて考察
1.父は実父か養父か
これは、125話考察で書いたのとおんなじなのですが、養父だろうと考えます。
要点は、
・アニは、「母親の浮気相手がエルディア人だった」と分かり親に捨てられ、収容所に。
・男は外国から収容所に入れられたエルディア人。
・目的は、アニを「マーレの戦士にして、自分の生活を豊かにすること」
・「これなら武器が無くても敵を殺せる」
・パラディ島出発の日に、心変わりした。
・「男は私の……父親だった。私を…自分の娘だと思っていた」
アニを引き取ったのは、「生活を豊かにするため」と「敵を殺す?」(あとで考察)という利己的な目的のため。
実子なら別の気持ちも混ざってそう。ここからも養子として引き取ったと見る。
しかしながら、島に行く当日、いざ離れるとなった時に、アニに対する愛情に気づいたのではないか。
「自分の娘だと思っていた」は、男は「そのときはもう自分の娘だと思っていた」と、この表情も含めてアニは感じることができた。だからアニは「男は…私の父親だった」と認めた、のではないかと予想。
*前にした考察、この彼女の行動(女型の殺戮シーンも同じ)が、父親からの抑圧による影響とかは、まあ当たってた。「命の価値がない」から、虫けらのように殺すし、むしろ殺すという殺意があるように感じる。
125話のほうがもっと子ども時代のようで、同じシーンではないですね。つまり、これが彼女の生まれてからずっとの心情、だったこともうかがえる。
あと結局、アニは命の価値を知ってもパラディ島でたくさん殺したんですよね。
他に選択肢もなかったとは思うけど、何より「父に会うため」だけを目的として、ずっと見ないふりをしてたのかな(それでも、マルコやアルミンに対してはちょっと違ったが‥)。
他の戦士もそうですが、立場が明かされるほどに、その境遇の苦しさをだんだん感じてきますね。
2.アニの父は何を理想としていたのか?
17話でアニが、「現実離れした理想に酔いしれていた」と言っていたアニの父親。
以前は、「エルディア復権」と予想していましたが、これについては125話で違うかなと。
それは、アニのこのセリフから。
私達エルディア人の贖罪と世界を救う使命のため すべての行いは正当化された
「私達エルディア人」。これはマーレ政府からというより(それもあっただろうが)、父親からも言われた言葉ではないか。
その内容が「贖罪と世界を救う使命」であれば、ライナーの母親と同じ、パラディ島のエルディア人を悪魔とする考え方と同じかな。
であれば、エルディア復権ではない。
もしエルディア復権だとしたら、ふつうにエレンをマーレに連れ戻すというのも変な気がするし。
ということで、アニの父親の持っていた「理想」は、ライナー母のように、パラディ島の悪魔を滅ぼして、自分達エルディア人の人権を勝ち取るだったのかな、と予想。
ならば、「現実離れした」もうなづける。
ただ、もうこれは過去の話で今はアニに会うことだけを考えてそうですが、、彼の反乱(銃をとったやつ)がどう転ぶのか気になりますね。
*ここは、後でエルディア復権の可能性も残ってると思った。そうなると父は実父で、元王家のつながりもあるかもしれない。
ということで、上の考察は全て白紙にして流して再考してみます。
1と2を再考。実父でエルディア復権のパターン
▶「男は私の……父親だった。私を…自分の娘だと思っていた」
これは、実父でも解釈できる。「本当は父親だった。自分の娘だと思って引き取っていた」。むしろ、実父という視点で見ると、そうとしか思えなくなってくるのが不思議(^▽^;)
▶女型の能力
無垢の巨人を呼び寄せるという能力があるのは、王家の血筋(今はもう無意味かも)だからかもしれない。父親は出身国の元上層部のエルディア人(キヨミの発言から推測)で、この血筋を引いてるのかも。ただ、ジークのように「アニ固有の能力」として描かれてはいないので、これは微妙かも。
▶「これなら武器が無くても敵を殺せる」
実父かどうかに関わりなく、父親が武器が無くて敵に歯向かえなかった、そして敵に復讐したいなどの事情がありそう。そして、この父の敵が「パラディ島の悪魔」とはどうも考えにくい。実際に敵の手に落ちたのなら、その敵はマーレなどエルディア人を抑圧するものだろうから。
出身国自体にあまり武力がなかった、もしくは非武装だったのかも(もしや、ヒィズルにいたのとは違うのか?ないか?)。とくに王家や巨人継承家系がらみであれば、なおさら「エルディア復権」の思想は持ち得る。そして「現実離れした理想」とも言える。
▶「この世のすべてを敵に回したっていい。この世のすべてから恨まれることになっても、父さんだけはお前の味方だ(33話「壁」)」
マーレの戦士なら、「世界を救う英雄(ライナー)」になるはずだから、世界を敵に回すことはないはず。。父親の思想から出た言葉の可能性が充分ある。この世のすべて(世界)から恨まれると言えば、それはエルディア復権でしょう^_^;。
いや、こうやって見ると、エルディア復権の可能性は十二分にありそう。
エルディア復権ではないと思ったのは、アニが何も知らないようだからだったが、そこは、
アニの父親にはエルディア復権のための極秘の作戦があったのだが、当日に心変わりした父は、より危険にさらす任務をアニに伝えるのをやめた、、とかあり得るかも。
というわけで再考の結果、アニ父=実父、その理想は「エルディア復権」である可能性のほうが高いと思った。
*違う💧、可能性が高いと思うのは「エルディア復権」で、実夫か養父かは‥やはり養父かな。予想の最終結論としては、「養父」+「エルディア復権」にします( ̄∇ ̄;)。
ここまできて、どっちともとれる微妙なラインで攻めてくるということは、後の展開につながってくる何かではないか。エルディア復権なら、同じ思想を持った父の子としてエレンとの対比もはっきりする。
3.「また同じことをやる」の意味とアニの今後
父の変化で命の価値を知ったアニ。
彼女が、父の元へ帰るためなら、また同じことをやる(巨人の力による殺戮)と言うこの場面。
アニに感情移入しやすい自分たち読者にとっては、まあ分かるし、ヒッチも「それが聞けてよかった」と言ってます。
でもこれ、もちろん難しい問題というか、、エレンに似てますね。
仲間のために世界を滅ぼす、と自分と父のために必要なら人を殺す、と。
だんだん、愛のために確信犯で命を奪いあう描写が多くなってきた(関係ないけど、萩尾望都の「エッグスタンド」を思い出す‥たぶんほとんど知らないよね)。
ともあれ、この「同じことをやる」が具体的にはどうなるのか。
父親に会うためだから、まずは地ならしを止めないと会えない。
ので、父と同じように命がけで行動する、つまりエレンを討ち取る一員になるのでは。
始祖ユミルが巨人を作るのか分からないけど、、最終的には巨人化して戦いに加わる(ここはそれが盛り上がりそうだから^^)、といちおう予想。
始祖ユミルの代わりに、半死状態のジークが作り出したらおもしろいかも( ̄▽ ̄;)
*アニのアルミンへの影響
あとは‥アルミンがエレンをどうするかに影響しないかな~。どんな理由にせよ、アニのことは好きそうなので、、というか、アルミンはすごい決断を迫られることになるかもしれないな。
エレン(島内人類)かアニ(島外人類)か??いや~。
しかも、アニは一回殺さずに見逃してくれてるわけだし。
こんな葛藤がいろいろ起こりそうで、想像するだけでもう震えます。
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